和彫りとは
和彫りとは、日本伝統の和の図柄で描かれた刺青のことを指します。
雲や渦、岩や川の流れを表現する《額(がく)》と呼ばれる背景で、全身を纏う和彫りのデザインは、その精神性・伝統も重なり世界で最も評価されているタトゥー・刺青のスタイルの1つです。
アンダーグラウンドの世界観とは裏腹に、繊細なグラデーションと色鮮やかなカラーが特徴の和彫りは、美と力強さを体現します。
和彫りの歴史を振り返ると、江戸時代初期まで遡ることが出来ます。
江戸時代では、火消しや鳶職・漁師などの職につく者に好まれており、着物から見えないよう、五分~七分袖で額を見切ることが《粋》だとされていました。
それから現代に至るまでの数百年、当時の原型と精神性が守り続けられてきた和彫りは、世界のタトゥースタイルの中でも屈指の長い歴史を誇ります。
和彫りにおいて人気のモチーフは、花では《牡丹》や《菊》、生き物では《龍》や《鯉》、《虎》や《蛇》などが挙げられます。
古来から、絶対的な力の象徴とされてきた《龍》は、和彫りで最も人気の高いモチーフの1つです。
『—滝を登ると、竜になる。』という逸話があることでも知られる《鯉》は、立身出世の象徴だと言われており、世界的に人気の高いモチーフの1つです。
日本古来から、『金運』『健康運』を上昇させる縁起物だとされていた《蛇》は、和彫りのモチーフとしても非常に人気があります。
和彫り